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3~12歳の子どもを持つ親必見!運動能力が上がる時期とは?

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3~12歳の子どもを持つ親必見!運動能力が上がる時期とは?

3~12歳の子どもを持つ親必見!運動能力が上がる時期とは?

2023/11/15

同じ年齢で同じくらいの体格をしているのに、運動が上手な子とそうじゃない子がいるのってなぜだろう?うちの子は運動音痴なのかな?なんてお子様の運動について悩んだことがある保護者の方も多いのではないでしょうか。実は人間には「ある能力が伸びやすい時期」があります。例えば言語が伸びやすい時期、語感が伸びやすい時期、そして運動神経が伸びやすい時期。お子様の運動神経を伸ばしたいなら、この「運動神経が伸びやすい時期」を知り、理解すること、そしてその時期にたくさんの運動経験ができるようにすることが必要です。ということで今回は「運動神経が伸びやすい時期」についてお伝えします。

目次

    運動神経がいい子とは・・・

    自分の体を自由に操れる子。

    まず「運動神経がいい子」とはどんな子でしょうか。

    たとえばジャンプという動作を行うと、脳がジャンプの情報を処理しパターン化します。つまり脳神経回路のなかに“ジャンプ”という動作パターンが追加されたということです。そしてジャンプを繰り返していくとこの動作パターンをスムーズに行うこともできるようになります。

    1個の動作パターンしか習得していない子と、100個の動作パターンを習得している子。

    どちらの方が運動神経のいい子だと思いますか?もちろん後者です。

    つまり、多くの動作パターンをスムーズに行うことができ、体を上手に操れる子が、「運動神経のいい子」というわけです。

    スキャモンの発育曲線

    運動神経が伸びる時期とは・・・

    次に運動神経が伸びやすい時期を理解するために「スキャモンの発育曲線」を紹介します。

    このグラフは、20歳の発育量を100%として、子どもの成長具合を表したグラフです。大きく分けて4本の線があり、それぞれ①一般型 ②神経型 ③リンパ型 ④生殖(器)型といいます。

    ①一般型

    身長・体重などの成長を表します。

    幼児期に急速に発達、思春期に再び発達します。

    ②神経型

    体を動かす能力の脳神経回路の成長を表します。

    ③リンパ型

    扁桃、リンパなどの成長を表します。

    ④生殖(器)型

    性ホルモンや生殖器の成長を表します。

    ②の神経型に注目してください。

    この神経型が体を動かす能力の神経回路を表していますが、12歳ごろまでで発育量が100%に達しています。

    つまり成人の動作パターンは、12歳ごろまでに作られたものだということになります。

    神経回路は1度出来上がるとなかなか消えることがないと言われています。子どものころに乗れるようになった自転車に、大人になってから(ずっと乗ってなくても)乗れるのはこのためです。

    つまり、12歳ごろまでにたくさんの動作パターンを習得できるかどうかで、その後の運動神経の良し悪しが決まるということです。

    運動神経が伸びやすい時期の分類

    分類すると考えやすいね(^^)/

    先ほど紹介したスキャモンの発育曲線で、12歳ごろまでが運動神経を伸ばすためには重要だということがわかっていただけたと思います。更にこの時期の前後を分類します。

      ①プレゴールデンエイジ  5歳~8歳くらいまでの時期

      ②ゴールデンエイジ    9歳~12歳くらいまでの時期

      ③ポストゴールデンエイジ 13歳~15歳くらいまでの時期

    ②ゴールデンエイジ(9歳~12歳くらい)

    説明しやすいので②ゴールデンエイジから説明します。

    ゴールデンエイジとは、神経系が急激に発達し発育量100%に達するラストスパートの時期のことです。

    この時期は動作パターンを増やすためにも多くの運動を取り入れることが大切です。

    そしてそれ以上に大切なことは「即座の習得」が可能な時期であるということです。

    「即座の習得」とは、動作を短期間のうちに覚えるということをさしています。ゴールデンエイジの子ども達は1度見た動きをすぐに覚えることがあり、まさしく「ゴールデン」な時期なのです。したがって、スポーツの基本となる動作を覚えるのにもってこいの時期です。サッカーだったらパスやドリブル、バスケならシュートとかですね。しかし、「即座の習得」には条件があります。それは、「プレゴールデンエイジでたくさんの運動経験をしていること」です。

    ①プレゴールデンエイジ(5歳~8歳くらい)

    プレゴールデンエイジはゴールデンエイジの前段階の時期で、3歳からとしてもいいかもしれません。

    ゴールデンエイジで「即座の習得」を可能にできるかどうかはこの時期で決まります。

    たとえばゴールデンエイジになったからと言って、走る経験やボールをける経験がほとんどない子が、突然上手なドリブルができるかといったらそんなことはありません。

    走ったり飛んだり回ったりと多くの運動経験を積むことで動作パターンを増やしスムーズにできるようにしておくことで、ゴールデンエイジのときに「即座の習得」ができるようになるのです。

    パターンを増やすためにも日常動作だけではなく、幅広い運動を経験することが重要です。

    ちなみに・・・文部科学省の「幼児期運動指針ガイドブック」によると、

    文部科学省調査において、実践園と協力園を卒園した児童の追跡調査によると、卒園後(小学 1 年生)の運動の頻度や運動部の活動・スポーツクラブへの加入率および新体力テストの総合得点は、実践園卒の児童の方が高い傾向にありました。これらの結果は、幼児期によく体を動かして遊ぶ経験をした子どもは、その後も活動的な傾向にあることを示しています。

    文部科学省 幼児期運動指針ガイドブック9分の4

    ※実践園…幼児に望ましい生活習慣、運動習慣の定着を図るための実践活動を行った幼稚園、保育所 

    ※協力園…特別な実践活動を行わずデータ提供をする幼稚園、保育所

    上記の資料にもあるように、幼児期に運動習慣が定着している子ども達の方が幼児期以降も活発に運動をしています。運動経験は運動神経向上だけではなく、健康面や勉強面、身体の成長にも影響します。はやいうちから運動を楽しむということが重要で、小学校以降も成長できるかはこの時期の影響が大きいと言えます。

    ③ポストゴールデンエイジ(13歳~15歳くらい)

    ポストゴールデンエイジはゴールデンエイジの後の時期のことです。

    この時期になると骨格や筋肉が成長していきますので、パワーを発揮しやすくなります。

    神経系の発達が落ち着いてくるので、ゴールデンエイジほど急速に動作パターンを習得できるわけではありませんが、習得した動作パターンの質を上げていく時期です。

    また、これまでの経験から好きな運動が見つかれば、徐々に専門的な運動に絞り始めるのにもいい時期です。どうすれば上手になるのか、勝てるのかを考えながら練習に励みましょう。ゴールデンエイジが終わったから成長できないわけではありません。これまで培った能力をどんどん発揮していきましょう。

    注意すべき点

    特にプレゴールデンエイジとゴールデンエイジの子ども達!

    まだまだ骨格や筋肉が未発達な子ども達には次のような注意があります。

     注意

       ①偏ったスポーツを過剰にする。

       ②極端な筋トレ

    ①偏ったスポーツを過剰にする。

    小さい内からずっと同じスポーツをしていくとそのスポーツの成長は大きいと言えます。ただ、同じ動作ばかりという「動きの偏り」や、体の一部ばかり使う・動作が左右非対称すぎるなどの「身体の偏り」は避けた方がいいです。多くの動作を経験することが運動神経を伸ばすカギなので、動作が少なすぎると運動神経が伸びにくいです。また、この時期は骨格も成長段階ですので、例えば右腕ばかり鍛えるなど非対称すぎるのは骨の形成に悪影響となる可能性があります。

    ②極端な筋トレ

    神経系の発育が100%を迎える12歳ごろの「一般型(身長・体重など)」をご覧ください。実は50%くらいしか発達していないのです。体の負担が大きい極端な筋トレで筋力量を増大させることを目的にするよりも、筋力を発揮する命令を出す神経機能の向上を目的とするトレーニングをした方が効率的です。具体的に言うと、ダンベルなどを使うのではなく、自分の体重のみでのトレーニングです。

    運動経験を増やすためには

    子ども達がやりたいことがベスト(^^)/

    ここまでを簡単にまとめると・・・

    時期
    年齢
    運動
    幼児期+プレゴールデンエイジ
    3歳~8歳
    たくさんの運動経験で動作パターンを増やす!
    ゴールデンエイジ
    9歳~12歳
    たくさんの運動経験で動作パターンを増やす!

    専門的スポーツの基本となる動作を覚える!

    ゴールデンエイジ
    13歳~15歳
    専門的スポーツを深める!

    動作の偏り+身体の偏りをすくなくすること。そして極端な筋トレはNG!

    たくさんの運動経験ということですが、どんな動作があるのでしょうか?動作の種類は36種類とか49種類とかいろいろな考え方はありますが、ここでは「84の基本動作」を紹介します。

    いっぱいですね。子どもを観察し全部しているのかをチェックするのは・・・無理ですね(^^)/

    ではどうするかというと、

    ゴールデンエイジまでは

    遊び+お手伝い+マルチスポーツ!

    遊び

    公園でたくさん遊びましょう!

    公園で追いかけっこしてみたり滑り台で滑ってみたり、ボールで遊んで鉄棒にぶら下がって。

    遊びは楽しいですしたくさんの運動が詰まってます。

    鬼ごっこなんて最高です。はしる、きりかえす、よける、おいかけるなどなどの動作がはいってますし、スピードもコントロールしないといけませんし、距離感の把握も必要です。楽しんでるうちはいくらでも走ってくれます!

    推奨されている子どもの1週間の運動時間は420時間、つまり1日平均60分の運動です。

    トップアスリートの中には子どものころに、1日2時間くらい遊びまわっていた人もいます。

    遊びによっては非日常の動作を獲得できます。

    子どもが遊びたいだけ遊ばせてください!

    お手伝い

    例えば、雑巾がけ(あまりやらないかな?)は足腰・体幹がきたえられます。幼児向けですが、ご飯をテーブルに運ぶこと。ご飯をこぼさないように運ぶバランス、持ち上げる・運ぶ・置くの動作が入っています。そして集中力が必要です。お手伝いをしてお母さんお父さんが喜んでくれたら子どももうれしい気持ちになります。助かったよありがとう、と笑顔で伝えてあげれば子ども達の自己肯定感も上がりますよ(^^♪

    マルチスポーツ

    マルチスポーツとは複数のスポーツを行うことです。冬はバスケで夏はサッカーのようにシーズンごとに行うスポーツを変えている国もありまし、運動系の習い事を2つ3つしているところもあります。日本は海外に比べるとまだまだマルチスポーツの定着はしていないのかもしれませんが、運動経験を増やす意味や偏りをなくす意味でマルチスポーツは最高です。体操教室では泳ぎ方は教えられませんし、スイミングスクールで鉄棒はできません。体操などの体を操る系、水泳などの泳ぐ系、サッカーなどの球技系など動きが全然違うスポーツを選ぶと効果的です。

    そしてたくさんのスポーツをして、その経験でコレ!というスポーツを(やったことあるなしに関係なく)見つけて技術を習得していきましょう。

    ポストゴールデンエイジまでからは マルチスポーツ+専門的スポーツ です。

    やりたいスポーツがでてきたら1つに絞ってもいいかもしれませんね(^^)/

    最後に・・・

    スポーツって楽しい!

    子どもの運動神経が決まるのは、12歳ごろまでだということを初めて知ったときはとても驚きました。しかも幼児期や8歳くらいまでのプレゴールデンエイジがかなり重要だとは思ってもみなかったです。私は子どももいないので、体操の先生をしてなかったらこの情報は知らなかったと思います。

    子ども達はただ遊んでいるだけのように見えてどんどん動作パターンを習得しています。もちろん私もそうですし、このコラムを読んでくださっている方全員が、子どものころにそういう時期を迎えていたのです。

    外遊びの環境が減少している現代、運動系の習い事の役割は大きくなってきてます。

    子ども達が安心して運動をできる環境をもっともっと整えていくことが私達の仕事であり、防府市にとどまらず日本全国にそういう環境ができることを願っています。

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